戒名や位牌は必ず必要なのか?
- 鈴木俊行
- 2023年4月25日
- 読了時間: 2分
戒名や位牌は必ず必要なのか?
一般的な仏式葬儀の慣習として、葬儀のときに白木位牌を祭壇の上に安置し、
本位牌は四十九日の法要に間に合うように準備をします(宗派による)。
位牌には、戒名、命日、俗名、亡くなった年齢などを記しますが、
さて、戒名や位牌は必ず必要なのでしょうか?
戒名はいらないという選択はできますが、
菩提寺が有る方は、仏弟子となったことが認められず、
その寺院の墓地に納骨することができなくなる可能性があります。
そもそも戒名とは、仏門に入る方に対して授けられる名前で、
本来であれば、生前に仏門に入るときに授けられるものです(生前戒名)。
現在は、生前に戒名を授かる方は少ない傾向で、
葬儀を仏式で執り行う場合に寺院から授かるものですが、
仏教徒でない方であれば、戒名が絶対に必要というわけではありません。
無宗教の葬儀(自由葬)を行えば何ら問題がありません。
また、戒名を自分でつけることも可能ですが、
菩提寺がある場合、葬儀や納骨を拒否される場合があるので注意が必要です。
事前に菩提寺に相談です。
もちろん、戒名や位牌に関する法律は有りません。
位牌とは、
故人様の戒名(法名、法号)や俗名、亡くなった日や没年齢などが記された木の札のことで、先祖の霊がそこに宿る依代(よりしろ)とされていますが、
そもそも位牌とは仏教由来のものではなく、
儒教からの由来説、禅宗由来説、日本古来の神道由来説などがあります。
霊の依代(よりしろ)という古来の習俗と仏教の卒塔婆が習合した物ともされ、
日本には禅宗と共に鎌倉時代に伝来し、江戸時代に一般化したといわれています。
なにしろ、位牌は必ずしも作らないといけないわけではありません。
永代供養の場合や宗派によっても位牌の必要性が異なるので、位牌を作らない場合もあります。
ですが、菩提寺が有る方や仏式の葬儀を行う場合には、
寺院から位牌は必要なものであると言われることでしょう(宗派による)。
ともかく、
自由葬(無宗教)を行い、宗教・宗派問わずの霊園に納骨するのであれば、
戒名も位牌もいらないことになります。
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終活・相続・葬祭「法務」
行政書士鈴木俊行
「終活・葬祭法務ネットワーク協会代表」
東京都杉並区阿佐谷
杉並区役所隣り
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