葬儀の前に、戒名(位牌)を自作したけど問題はないのか?<行政書士鈴木俊行>
- 鈴木俊行
- 2月6日
- 読了時間: 3分
更新日:3月20日
葬儀の前に、戒名(位牌)を自作したけど問題はないのか?
菩提寺もなく、
葬儀をしていないのでお寺から戒名を授かっていない、
とか、戒名は不要だと思った。
など、いろいろな事情によって、戒名がない(位牌を作っていない)ケースも散見されます。
ところが、寺院墓地や霊園などのお墓に納骨する際、
やはり僧侶に法要をお願いする方が良いとなった場合に、
或いは、納骨する霊園の方針により、
戒名が必要ではないかという問題がある。
(仏式以外の葬儀や儀式の際には戒名は不要であるし、仏式だからといって必ず戒名が必要だということはない(宗派や寺院、霊園の考え方による)。)
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そもそも戒名とは、
お釈迦さまの弟子となった証として授けられる名前。
元来、出家者だけに与えられるものだが、「誰でも等しく成仏するように」等ということで、
出家していない一般の人々にも戒名が与えられるようになった経緯がある。
戒名は菩薩寺の住職に授けていただくのが通例。
菩提寺がないときは、葬儀の際に呼んだ僧侶のお寺から授かる。
死後の戒名の習慣は、仏教国のなかでも日本にしかない独特のものと言われているが(在家信徒に対して、生前に戒名を授けることもある)、
現在の日本では、葬儀の際に戒名を授かるのが一般的。
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実際に戒名を自分でつけるとなると、避けて通れないのが菩提寺との関係。
戒名とは、生前に信仰の厚い、またはお寺や社会に貢献した故人が仏門に入ったことの証としてつけられる名前。
一般的に菩提寺がある場合にはそこで戒名をつけてもらい、
葬儀や納骨で位牌としてお祀りする。
菩提寺に事前に何の相談もしないで自分で戒名を考えて作り、戒名はこれですとお願いしても、菩提寺は了承してくれるとは限らない。
そのため、自分で戒名をつける場合は、大前提として事前に菩提寺に相談しておくことが大切。
もちろん、菩提寺がない、無宗教である、といった葬儀等を行う場合には、自作の戒名(位牌)を使うことに何ら問題はない。
自作の戒名を用いたいときは、必ず事前に菩提寺に相談すること。
菩提寺が無い場合は、
葬儀や納骨の際にお呼びする僧侶(依頼すれば葬儀社が派遣してくれたり墓石屋が紹介してくれたりする)に、
または葬儀、法要を行う葬儀社や斎場に、
或いは(葬儀をせずに納骨をする場合は)納骨する墓のある寺院や墓園(公営墓地管理者など)、葬儀社、墓石屋に相談すること。
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墓・葬儀「法務」
行政書士 鈴 木 俊 行
東京都杉並区阿佐谷
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