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宗教法人の売買や破綻が問題になっているが、不動産開発などで勝手に墓を移動したら、罰則はどれぐらい?

宗教法人の売買や破綻が問題になっているが、不動産開発などで勝手に墓を移動したら、罰則はどれぐらい?



有象無象のビジネス介入を許す宗教法人の売買や、

墓地・納骨堂の廃止、破綻。


「何の説明もないまま本堂が取り壊され、墓を勝手に別の場所に移された」

「前の住職側が金銭のやり繰りに困り、寺院の売却を決めた」

「業者の目的は不動産の転売益だけで、仏教的・文化的な価値には目もくれなかった」

「更地となった土地は別の業者へ転売され、跡地では住宅建設が進む」

「あらかじめ遺骨を別の墳墓に収納するのに必要な墓地埋葬法上の許可を取っていない」


などの問題が散見されるようになった。


宗教法人の売買に関しては宗教法人法の規定があるが、脱法的売買が行われる余地があるようだ。


では、「墓地、埋葬等に関する法律」の観点からはどうだろうか。


墓地、埋葬等に関する法律は昭和二十三年に制定された古い法律で、昨今の社会的情勢にマッチしていないことが問題でもある。


寺院(墓地)側が、売買や破綻によって、霊園内の墓を勝手に移動したり、遺骨を移動したりすることも問題となっているが、

埋葬した死体を他の墳墓に移し、又は埋蔵し、若しくは収蔵した焼骨を、他の墳墓又は納骨堂に移すことを、墓埋法上「改葬」といい、

市町村長(特別区の区長を含む。以下同じ。)の許可を受けなければならない。


勝手に「改葬」はできないことになっている。



墓地、埋葬等に関する法律

第二条 

3 この法律で「改葬」とは、埋葬した死体を他の墳墓に移し、又は埋蔵し、若しくは収蔵した焼骨を、他の墳墓又は納骨堂に移すことをいう。

第五条 埋葬、火葬又は改葬を行おうとする者は、厚生労働省令で定めるところにより、市町村長(特別区の区長を含む。以下同じ。)の許可を受けなければならない。



ところで、

許可を得ずに寺院側が勝手に「改葬」をした場合の罰則はどれぐらいだろうか。



墓地、埋葬等に関する法律

第二十一条 左の各号の一に該当する者は、これを千円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。

一 第三条、第四条、第五条第一項又は第十二条から第十七条までの規定に違反した者



千円以下の罰金又は拘留若しくは科料である。



今どき、この罰金等の罰則で、

抑止効果は有るのだろうか?



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終活・相続・葬祭「法務」

行政書士鈴木俊行


「終活・葬祭法務ネットワーク協会代表」


東京都杉並区阿佐谷

杉並区役所隣り

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