墓じまいした後に遺骨を自宅供養する場合に埋蔵証明や改葬許可は必要か? また、自宅供養した後に再度、霊園に納骨する場合、改葬許可は必要か?<行政書士鈴木俊行>
- 鈴木俊行
- 2023年2月11日
- 読了時間: 2分
更新日:3月20日
「墓じまいした後に遺骨を自宅供養する場合に埋蔵証明や改葬許可は必要か? また、自宅供養した後に再度、霊園に納骨する場合、改葬許可は必要か?」
墓じまいをして、その後に自宅で供養する場合は、
法律上の「改葬」とはなりません。
「改葬」とは、
埋葬した死体を他の墳墓に移し、又は埋蔵し、若しくは収蔵した焼骨を、
他の墳墓又は納骨堂に移すことをいうからです。
墓埋法
第二条 この法律で「埋葬」とは、死体(妊娠四箇月以上の死胎を含む。以下同じ。)を土中に葬ることをいう。
2 この法律で「火葬」とは、死体を葬るために、これを焼くことをいう。
3 この法律で「改葬」とは、埋葬した死体を他の墳墓に移し、又は埋蔵し、若しくは収蔵した焼骨を、他の墳墓又は納骨堂に移すことをいう。
つまり、自宅供養の場合は「改葬許可」は要らないことになります。
しかし、
例外も存在します。
自宅に遺骨を保管するためでも改葬許可証が必要であると、改葬許可の取得を行政が要求した事例もあり、遺骨を自宅安置する場合の取り扱いの詳細は、各自治体によって異なることがあります。
また、
今は自宅供養することで、改葬先の霊園が決まっていなくても(予定がなくても)、
後に気が変わって改めて霊園に納骨(改葬)する場合は、
改葬許可が必要になることが考えられることから、
遺骨の取り出しの際に埋蔵証明を墓地管理者から発行してもらうと良いでしょう。
なにしろ、
墓じまいして、一旦は自宅供養とした遺骨を、
後日、再度霊園に納骨する場合には、
納骨元の埋蔵証明、新たな納骨先の受入証明を取得した上で、
役所の改葬許可証をもらわないと、受入先霊園から受け付けてもらえません。
墓埋法
第五条 埋葬、火葬又は改葬を行おうとする者は、厚生労働省令で定めるところにより、市町村長(特別区の区長を含む。以下同じ。)の許可を受けなければならない。
第十四条 墓地の管理者は、第八条の規定による埋葬許可証、改葬許可証又は火葬許可証を受理した後でなければ、埋葬又は焼骨の埋蔵をさせてはならない。
2 納骨堂の管理者は、第八条の規定による火葬許可証又は改葬許可証を受理した後でなければ、焼骨を収蔵してはならない。
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終活・相続・遺言・
墓・葬儀「法務」
行政書士 鈴 木 俊 行
東京都杉並区阿佐谷
杉並区役所隣り
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